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2020.11.18 研究

消化器研究室の蓑田洋介先生が、Japanese Digestive Disease Week 2020 (2020年11月5日-11月8日、神戸)において、「胃粘膜下腫瘍に対する人工知能併用超音波内視鏡画像診断の有用性」という演題にて、日本消化器病学会会長賞という栄誉ある賞を受賞しました!

消化管の悪性腫瘍には、内腔の粘膜から発生する"癌"の他にも、壁の中から発生する消化管粘膜下腫瘍とよばれるGastrointestinal stromal tumor (GIST)があります。
壁の中に存在するGISTは、消化管内腔から直接観察することができず、その確定診断には、超音波を装着した内視鏡(EUS)を用いて間接的に病変を観察しながら、針を穿刺・吸引することで組織採取を行う検査が不可欠です。この手技は、侵襲的で難易度が高く、専門的技術を要するため、大学病院などの限られた医療機関でしか施行できないことが問題点であり、GISTの早期診断が遅れる原因となっておりました。今回の研究発表では、EUSで撮像した画像を人工知能に判定させることで、直接細胞を採取せずともを診断できる可能性を世界で初めて示しました。今後、この方法を確立することによって、一般の医療機関においても、非侵襲的で簡単にを診断できるようになります。早期診断されたGIST患者は、手術を受けることで助けられる命です。今回の発明が、GISTによる死亡率を低下させるきっかけとなります様に、さらなる研究を行って参ります。



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