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2020.11.20 研究

第30回臨床内分泌代謝Updateで馬越真希先生が優秀ポスター賞を受賞しました。

第30回臨床内分泌代謝Updateで馬越真希先生(内分泌代謝・糖尿病研究室)が演題「褐色細胞腫の骨粗鬆症進展における骨質劣化の役割」で優秀ポスター賞を受賞しました。
骨強度は「骨量」と「骨質」により規定されており、2型糖尿病や先端巨大症などの内分泌・代謝疾患は骨質劣化型骨粗鬆症を引き起こすことが知られています。
私共の研究グループは、以前、カテコールアミン産生神経内分泌腫瘍である褐色細胞腫では骨粗鬆症を高率に合併することを世界に先駆けてBone誌に報告しました(Bone 2020; 133: 115221)。
本報告は、腰椎骨密度画像のtextureをソフトウェアを用いて数値化するTrabecular bone scoreにより骨質を評価して、褐色細胞腫の骨粗鬆症進展には、「骨量」よりも「骨質」が関与していることを明らかにしたものであり、この研究成果は最近Bone誌にも採択されています(Bone 2020: 115607, in press)。過去に慢性ストレスなどの交感神経活性化状態では骨折リスクが高まることが報告されていますが、本研究によりカテコールアミンによる骨質劣化作用が明らかとなったことで、褐色細胞腫に続発する骨粗鬆症のみならず、原発性骨粗鬆症においても病態解明のための手がかりの一つになればと期待しています。
さらなる研究の推進を目指して頑張って参りたいと思います。



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