学生・研修医の方へ

活躍する女性医師

Message1
女性であることは臨床医としても研究者としても不利では無い

国立病院機構九州がんセンター
消化器・肝胆膵内科 医長
平成2年卒

杉本 理恵先生

私が入局した当時は、その頃はどの医局も女医拒否などと恐ろしげな噂がありましたが、実際には差別を感じたことはありませんでした。ただ設備は整っておらず赴任する先々で初めて女性更衣室等を造ってもらったものです。私は医業の切り売りでは無く、予防・診断・治療と患者さんに責任を持って向き合いたいと希望して専門を選びましたので後悔したことはなく、家族の協力もあってあまり女性を意識もせず肝臓内科医を続けて来ました。臨床医としては患者さんの人生に関わる場面で本当の心のふれあいができた時、臨床研究では物事に誠実に向き合った結果得られた真実がどこかで患者さんの為になっていると判った時が、医師になって良かったと思える瞬間です。女性であることは臨床医としても研究者としても不利では無く、有利な点も沢山あります。続けていくことで得られる物も沢山あります。どうか自分の道を目指していってください。

Message2
女性医師にできること、女性医師だからこそできること

九州大学病院
内分泌代謝・糖尿病内科 助教
平成16年卒

松田やよい先生

私が研修医として勤務していた頃は、大学病院の教官や市中病院の医長クラスで女性医師は少なく、自分が長期的に医師として勤務していくイメージを持ちにくい状況でした。しかし月日は流れ、2018年4月より私自身が九州大学第三内科の助教という立場で勤務させていただいております。
同僚の女性医師の中にも出産・育児や介護等を抱え、仕事との両立に苦労している者、体力的に男性医師と全く同じ仕事を行うことを難しく感じている女性医師もいます。一方で、女性医師だからこそ患者さんや他職種とコミュニケーションをとりやすい場面があります。また、最近は各学会や研究助成で女性医師の活躍を応援する内容が増え、女性医師のサポート体制を整えている病院も増えています。
臨床医としても研究者としても活躍していくために、どこでどのような取り組みが行われているのか、様々な情報にアンテナを張り、自分の状況にあった働き方をしていきましょう。

Message3
いろいろなチャンスを秘めた医師という仕事

国立病院機構九州がんセンター
消化器・肝胆膵内科 医師
平成22年卒

三木 正美先生

「医師になってからできること」の幅広さを日々実感します。研修医時代は目の前の患者さんを治療により救うというやりがいを体感し、それが医師の全てであるように考えていました。しかし、のちに臨床大学院で専門する疾患の診断・治療法の発展を目指す研究に携わるチャンスを頂き、医師にはまた違った魅力があることを知りました。4年間、研究者が各々違った視点をもって一つの目標に向かって邁進する環境に身を置き、自分なりの視点を模索する方法を学ぶ過程は非常に刺激的でした。卒業後、以前とは違った視点を持ち臨床を行えることに幸せを感じています。尊敬する同門女性先輩医師の「与えられたチャンスは逃さず、その時その時に励めば結果的に素晴らしい人生がついてくる」というお言葉はまさにその通りであると思います。仕事運びならぬ“人生運び”に悩み、新しい環境に飛び込む勇気が持てない女性医師もおられると思いますが、医師である時点で沢山のチャンスを手にしています。研究をはじめ、興味を持ったことにはぜひ挑戦してみることを応援します。

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