急性肝障害患者の一部は重篤な急性肝不全へと進展しますが、今まで急性肝障害に対する内科治療が奏功するかどうか（治療反応性）の予測は困難でした。名古屋大学大学院理学研究科との共同研究により、人工知能 (AI) 技術を用いて急性肝障害の治療反応性による分類に初めて成功し、更に初診時の臨床情報から治療反応性を高精度に予測することが可能となりました。この研究成果により、急性肝障害患者の高次医療機関や移植施設への適時搬送と早期治療が可能になり、致死率の高い急性肝不全の予後が改善することが期待されます。
また、2025年3月12日（水）の九州大学病院定例記者懇談会において、総合消化器研究室肝臓グループの田中正剛助教、小川佳宏教授、名古屋大学の岩見真吾教授が、「急性肝障害はどのような人が急性肝不全に進展しやすいのか？～AI技術を駆使した新たな分類と予測～」というタイトルで、記者に向けて研究成果を発表しました。

PMID:39917257
病院定例記者懇談会:https://www.hosp.kyushu-u.ac.jp/news/detail/670/
USACO国内研究者論文紹介:https://www.usaco.co.jp/article/index.html
プレリリース:https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1200
DOI:10.1093/pnasnexus/pgaf004